こん**は。2015年のEL120形新製投入後は予備機として待機していた名鉄デキ400形2両ですが、2016年6月6日付で2両とも廃車となり、形式消滅となりました。
デキ400形は現在の名古屋本線東部区間の前身事業者であった愛知電気鉄道デキ400形として1930年にデキ400・401の2両が日本車輛製造で新製、名鉄合併後愛知電気鉄道時代の形式称号は継承されましたがデキ400号についてはデキ402号へ改番、主に名古屋本線東部・三河線・常滑線で貨物列車牽引で活躍、1984年の貨物営業廃止後はバラスト散布・レール輸送など工事用列車牽引用として名古屋本線矢作橋駅常駐で運用されてきました。
その後1993年に特別整備工事が施工され車体のノーシル・ノーヘッダー化と運転台機器の再整備・台車軸受のころ軸受化などを実施。この時に車体塗装が黒一色からメイテツブルーにオレンジのラインへ変更されています。
新製以来86年間にわたり使用されていましたが老朽化が進んだことから2015年にEL120形2両が新製投入と投入されてからは予備機となり、時折機能維持を兼ねて本線走行することもありましたが、ついに引退の時を迎えることとなりました。
デキ400形の引退惜別イベントとして名鉄では2016年6月4日に舞木検査場で“ありがとうデキ記念撮影会”が開催され、事前申込の上抽選でありがとうデキ記念撮影会きっぷの購入権利を得た200名が参加し、最後の別れを告げました。
そして6月4日深夜に舞木検査場から豊明へ回送、6月5日深夜に豊明から金山折り返しで常滑線大江へ回送され、6月6日午前中に大江から東名古屋港へ最後の自力走行で回送、東名古屋港到着後パンダグラフが下ろされ名鉄保有のロコトラックの牽引で折り返し名電築港貨物駅へ無動回送されました。
名電築港貨物駅到着後直ちに車体と台車の分離作業が実施され、同日午後に大型トラックに乗せられて名古屋市近郊の金属リサイクル工場へ陸送され解体されました。
なおデキ400形の廃車で愛知電気鉄道からの引き継ぎ車は皆無となったほか、名鉄の“青デキ”も消滅(注)となりました。
(注)厳密に言えば舞木検査場構内入換機械として旧デキ300形旧デキ303号が現存していますが、旧デキ303号は2014年に廃車となっており本線走行が出来なくなっていることから本文では青デキが消滅したものとして記載してあります。