三重交通が保有するいすゞLV系ツーステップバス。
三重交通の一般路線車で主力となるいすゞ車は1999年まで純正ボディ架装車と富士重工業製ボディ架装車が並行導入されていましたが、富士重工業製ボディ架装車の中には3台のみの存在となるクルマがあります。その中から1台を紹介します。
1201は1996年導入のLV系ツーステップバスで、三重交通グループにおけるKC-規制車の第1陣となります。
車両仕様はリーフサスのツーステップ標準床仕様で、ホイールベース4.8mの短尺(L尺)車を選択しています。
架装ボディは富士重工業製の17型Eボディで、KC-車への移行に際して実施されたマイナーチェンジで前扉の折戸がアルミ製となったほか、中扉縦方向に黒色の縁取りが追加されています。
冷房装置はゼクセル製のエンジン直結式ですが、富士重工業製ボディ架装車では1201~1203の3台のみ車内天井にエバボレーターを搭載するビルトインタイプを搭載しているのが特徴です(1997年式からは天井搭載型に戻る)。
エンジンはV型8気筒240PSの8PE1型で、これにパワーアシスト付ギアシフト(いわゆるロッド式ギアシフト)を組み合わせています。
1201は桑名営業所に新製配置され桑名市内の一般路線で営業運行に使用されましたが、自動車NOx・PM法施行に伴う使用年限規制の影響を受けて伊賀営業所へ転出、現在は名張市内の一般路線で稼働するほか、画像のように伊勢神宮参拝客輸送に起用されることもあります。
<掲載車両データ>
車種・型式:いすゞKC-LV380L
初度登録年式:1996年
社番:1201
配置営業所:伊賀営業所
撮影場所:伊勢市駅西交差点