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Channel: ケーエヌ トランスのバス&鉄ブログ
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養老鉄道600系D03編成 さよなら運転実施

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こん**は。近鉄の100%出資の子会社で、2007年10月1日に近鉄養老線の運営を引き継いだ養老鉄道で近鉄時代の1993年から活躍を続けてきた600系D03編成が2016年4月2日をもって営業運転を終了、2016年4月6日から7日にかけて近鉄塩浜検修車庫へ廃車回送され4月8日付で廃車、解体されました。
 600系D03編成は近鉄名古屋線で初の高性能車として1959年に登場した1600系の増結用単独Mc車として1966年に新製されたモ1650形1658と、1600系の出力増強型(主電動機出力を155kWに増強)として1966年に新製された1800系(1993年から1994年にかけて全車養老線へ転属、養老鉄道610系として現存)の増結用単独Tc車:ク1950形1951の2両が種車で、近鉄名古屋線在籍当時の1988年に冷房改造と車体更新を実施、この時にこの2両で固定編成が組まれ名古屋線・山田線ローカル列車などで運用されました。
 その後養老線の冷房化推進と車両近代化のため1993年11月に養老線へ転出、この時に現車号へ改番されたほか狭軌化に伴う台車交換の実施とワンマン化に備えた車外スピーカーの新設が実施されました。
 のち車体塗装をシルキーホワイトとマルーンレッドのツートンカラーからマルーンレッド1色塗りに変更、モ603の前面貫通幌受座の撤去と台車の再交換などの変化があったものの新製以来50年、養老線転属後23年にわたり活躍を続けてきましたが、2013年3月17日実施のダイヤ改正で日中に設定されていた桑名-石津間の区間列車が廃止され、車両運用数減少による所要車両数が減少したことや新型ATS(ATS-P)の供用を開始したこと、老朽化が進んだことから今回引退となりました。
 600系D03編成は2013年3月17日実施のダイヤ改正後は予備車的な位置付けとなって一般営業運行に使用される機会が限られ、一般営業運行は2016年2月18日の2260レ(揖斐21:39発→大垣22:05着)が最後の運行となりました。
 その後2016年3月20日・21日には養老鉄道主催での事前申込制イベント“運転体験会”に充当され大垣車庫構内を自走しています。
 600系D03編成最後の営業運転となった2016年4月2日は養老鉄道主催の事前申込制イベント列車“ありがとう さようなら D03”で、事前申込を済ませたファン約60名がD03編成最後の乗客として乗車、大垣→養老→大垣→揖斐→大垣→西大垣の行路で運転、最後の花道を飾りました。
 このイベント列車では往路の大垣発養老行きでは途中西大垣駅で回送列車の着発に使用する3号線(中線)に参加者を乗せたまま入線したほか、養老発大垣行きと最後の営業運転となった大垣発西大垣行きでは定期営業列車では存在しない大垣駅2号線⇔桑名方の渡り線通過を体験、さらに西大垣到着後は参加者を乗せたまま大垣車庫へ入庫するサプライズもあり、参加者の注目を集めました。
 また大垣車庫入庫後には参加者限定の撮影会も実施され、方向幕の幕回しでは定期運用で存在しない“ワンマン 多度”“ワンマン 石津”のコマや深夜帯のみしか見られない“ワンマン 養老”“ワンマン 駒野”“ワンマン 美濃松山”のコマも表示され、参加者を喜ばせました。
 さよなら運転を実施して引退した600系D03編成ですが、2016年4月6日午後に西大垣から東方台車振替場へ向けて最後の自力走行で向かい、回送用標準軌台車に履き替えて翌2016年4月7日に近鉄塩浜検修車庫常駐の電動貨車:モト94・モト96の2両にサンドイッチされて東方台車振替場から塩浜検修車庫へ向けて廃車回送、2016年4月8日付で廃車となり近鉄塩浜検修車庫構内で解体されました。
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↑大垣駅1号線で発車の時を待つ“ありがとう さようなら D03”。大垣方・桑名/揖斐方ともに同デザインの特製系統板を掲出して運行された。                        600系D03編成 養老鉄道養老線大垣
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↑養老駅3号線で折り返し待機中の“ありがとう さようなら D03”。600系D03編成はモ603が前面貫通幌受座なし、ク503が前面貫通幌受座ありと編成の前後で顔つきが異なっていた。なおク503の廃車でク500形で前面貫通幌受座を残すクルマは皆無となった。         
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↑養老駅に乗客を乗せてくるのも本日が最後。                    以上3点 養老鉄道養老線養老                                          
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↑西大垣到着後は参加者を乗せたまま大垣車庫へ入庫、大垣車庫26番線に収容され参加者限定の撮影会が行われた。600系D03編成の最後の雄姿。
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↑600系D03編成の形式画像。上のモ603はモ1650形モ1658として1966年に近畿車両で新製、近鉄名古屋線在籍時の1988年に冷房改造と車体更新を実施、この時に方向幕が新設されたほか前面の標識灯が丸型種別灯と角型標識灯の組み合わせ(一部の近鉄電車ファンの間では“前方後円墳型”と呼ばれている)に変更された。この後1993年11月に養老線へ転属し現車号へ改番された。なお台車は養老線転属当初南大阪線用6800系の廃車発生品であるKD-39形に交換されたが、後年空気ばね台車KD-101形に交換された。下のク503はク1950形ク1951として1966年に近畿車両で新製、1988年に冷房改造と車体更新を実施、この時に方向幕が新設されモ1658と固定編成が組まれることとなった。この後1993年11月に養老線へ転属し現車号へ改番された。
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↑参加者限定の撮影会では方向幕の幕回しも行われた。まずは定期営業列車で頻繁に見られる“ワンマン 桑名”“ワンマン 揖斐”“ワンマン 大垣”の各コマ。
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↑続いて深夜帯のみしか見ることの出来ない“ワンマン 養老”“ワンマン 駒野”“ワンマン 美濃松山”の各コマ。ちなみに“ワンマン 養老”のコマは桑名発の最終前列車を含む2本で、“ワンマン 美濃松山”のコマは桑名発の最終列車で、“ワンマン 駒野”のコマは大垣発最終前列車と最終列車の2本(いずれも運行本数は2016年3月19日実施のダイヤ改正時点のもの)でしか見ることができないコマである。
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↑続いて定期運用では見られなくなった“ワンマン 多度”“ワンマン 石津”の各コマ。ちなみに“ワンマン 石津”のコマは日中の桑名発の区間列車で設定されていたが、2013年3月17日実施のダイヤ改正で桑名発の区間列車の設定がなくなったため見られなくなった。
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↑そしておまけ。“貸切”“試運転”“回送”、さらに白幕無表示            以上16点 養老鉄道大垣車庫

 ※本記事掲載画像はすべて2016年4月2日撮影

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